30代公務員が安定を捨て退職した理由

Kジマ,公務員やめるってよ

こんにちは。Kジマ(本名)改め、akiです。

ついにやってしまいました。

新卒から11年間働いた役所を辞めてしまいました。

コロナ渦で。スキルなしで。おまけに子供がいて。

何かあったのか心配されるのが普通です。
でも至って真面目に決断した結果です。

ここから私が超安定の公務員をなぜ辞めたのかを語ります。

これから公務員を目指そうと思っている方、
今公務員や会社員だけど退職を戸惑っている方、
私の人生最大の決断に興味がある方、などなど参考になると思います。

是非最後までお付き合いください。

遊びまくった20代

新卒で公務員を選んだのは特にやりたいことがなかったことが理由です。

私が就職活動をしていた当時は、リーマンショックにより企業の内定率が下がっていました。
特にやりたいことが何もないのなら、親が望む公務員を選ぶのが賢明だと考えました。

自己肯定感が低かったのも背景にあったのかもしれません。
学生時代に勉強やスポーツで挫折を繰り返すうちに何かを成し遂げたいなどと考えることはなくなりました。

そんな自分に公務員という生き方はマッチしました。

いや、マッチしてしまったのです。

仕事のやりがいやキャリアなど考えることもありません。
その日を如何にストレスなく過ごし、プライベートを充実させるか。

人生の目標がないので勉強などするはずもありません。

友人や同僚と遊んだり、モテたいという思考しかありません。

遊びの中でこそ学ぶことが多い。だから大いに遊びなさい。
などと言う人もいます。

確かにそうかもしれません。

しかし、問題は”遊び”の内容だと思います。

例えば、似たような目的でも、
「友人と韓国にツアーガイド付きの買い物を目的に行く。」よりも
「1人で現地の文化に触れるためバックパッカーで発展途上国を回る。」

などの方が遥かに自身の成長につながると思いませんか?

少し考えればわかることですが、その時の私は快適に楽しむことばかりを考えていました。

いつも同じ友人と安全安心に遊ぶことばかりで、
多少のリスクをとった上でのより面白い”遊び”をしなかったのです。

こうして人生において貴重な20代をほぼ無駄に過ごすのでした。

仕事の大切さに気づいた30代

30代に入ると仕事にも慣れ刺激が足りなくなったため、様々な趣味に取り組みました。

ゴルフ、サーフィン、ボルダリング、登山、ロードバイク、マラソン、筋トレなど。
筋トレやランニングは今でも継続していますが、他に夢中な状態が続いているものはありません。

有意義な”遊び”をしてこなかったことや元々飽き性なこともあり、時間とともに何となく気づいてきたのです。


このままの状態では人生つまらない、と。

今はスマホやインターネットを通じ、誰でも簡単に人の生活を見ることができる時代です。

私にとって、特にYou Tubeの影響は凄まじいものがありました。

ライフスタイル、ビジネス、お金の教育、投資、ミニマリスト、物販、アパレル、芸能人、などなど。

ネットの向こうの人たちは輝いて見えました。

自問自答しました。

このまま何もやらない平凡な人生を過ごすのか。

一度ついた心の火が消えることはありませんでした。

人は仕事でこそ大きく成長するものであり、努力した分だけ喜びが待っているのだと考えるようになりました。

日々、悶々とする毎日。

気づいたときにはもう目の前の事務仕事へのモチベーションが消えていました。

オワコン過ぎた公務員

火がついた私にとって公務員は天職とは真逆なものとなりました。

そもそも公務員の働き方は現代の働き方に合っていません。

終身雇用・年功序列、副業禁止、ハンコ行政、紙決裁、電話やFAX、スーツ厳守、などなど。

技術革新が著しいこの時代に動きの遅い行政の仕組みは様々な悪影響を及ぼします。

詳しくは公務員はオワコン!?コロナ渦で退職してフリーになった理由からどうぞ。

長期休暇で自分探し

30代も半ばになり、縁あって職場の方と結婚することとなりました。
そして、子宝にも恵まれました。

自分のスキルを高めて仕事をしたい気持ちはあれど、10年以上社畜に成り下がっていた私です。
現状を変えるだけの決断力や行動力はありませんでした。

自分を客観的に見つめ直すためにも子供の出生を機に長期の育児休暇を申請しました。
ビビリな私には思い切った決断でした。

一般的な企業であれば男性は昇進や周囲の人に大きく影響するでしょう。

ですが、そこは天下の公務員。
最低限の引き継ぎして無事に承認されました。
結局、誰でも代わりがきく仕事なのです。

ノースキル公務員

休暇の間に自分の市場価値を知るため、いくつかの転職サイトに登録しました。

転職エージェントと面談したり、同種の企業に応募をしてみました。

ある面接の際に言われたことを覚えています。

自分の応募理由を話すと、そういう考えもあるんですねと。
その方は別に会社を経営されていおり、友人にも起業家は多く、父親は小説家で就職したこともないそうでした。
私がここまで気づけなかったことを順調に体現できているように見えました。

そこで自分を含めた公務員の市場価値の低さを知るのでした。

公務員は仕事内容の割に収入が高すぎるという事実。
感覚的に民間で似たような事務仕事をした場合は7割程度の収入に下がります。

法律で守られた身分とはこのことだったのかと思い知らされました。

それまで、公務員を行政職員としてしか見ておらず、
ここで事務職であることを再認識しました。

様々な業種・業界を調べましたが、事務職はどこも給料ベースが低く、
未経験OKなものを多く見られました。

確かにクリエイティブなことはしていないけれども、
公務員として住民の大切な利権に関わる業務を担っているという誇りのようなものがあったのかもれません。

また、IT業界などでは未経験だと年齢的に厳しいことも知りました。
この時点で自分は逆境に立たされているともに、ノースキルであることを明確に自覚しました。

ITスキルとネットビジネスの可能性

時間や場所に縛られない自由な働き方には憧れがありました。
そのためITスキルについて調べたり、ネットビジネスの可能性も模索しました。

ブログ、アフェリエイト、プログラミング、ECサイト運営、などなど。

ネットには溢れんばかりの情報があります。
それぞれのビジネスの特徴を理解して自分に合っているものを探しました。

やりたいことがみつかるのか?本当に稼いでいけるのか?など分からないことだらけでした。
暗闇の中を進むようで精神的にかなり疲弊したことを覚えています。

結果的にはっきりとした答えは見つかりませんでした。

しかし、具体性ではないものの、身につけるべきスキルやビジネスの方向性は見つけることができました。
また、ノースキルから挑戦するためのマインドは持てたかなと思います。

時間的な余裕がなければこれだけのものは得られなかったので、長期休暇は取得してよかったと思います。

もし、日々忙殺されているようでしたら、自分を見つめ直すために強引にでも時間をつくることをおすすめします。

主体的に生きるために

元々、人に指示されることや他人の顔色を伺うことが嫌いな性格でした。
儀礼的なことも特に苦手で、形骸化した公務がストレスで仕方ありませんでした。

そして長期休暇の間に自分の中に抑えていた願望があることを理解しました。

自己成長とともに得られる喜びを感じたい。
多種多様な人と仕事がしたい。
仕事によって住む場所を縛られたくない。
色んな場所に住んで、様々なことを感じたい。
自由に効率的に時間を使いたい。

などなど

どう考えても公務員という生き方は私には合わなかったようです。
主体的に働くことはできないさえ感じました。

そんなこんなでやらない理由をつくるのはもうやめました。

我が子には主体的に生きることで幸せになってほしいと思うのです。
そのためにも自分が主体性を持って行動しようと決意しました。

私と同じように、一度も社会的な安定レールから外れたことのない方にとっては、行動を起こすことはとても怖いものです。

一度きりの人生、時間や場所に縛られない自由な生き方を目指す方々にとって、少しでも共感していただけたり、行動するきっかけになっていただければ幸いです。